23日の勤労感謝の日、行きたがっていた中2の次女(僕の誕生日に「ガザ地区からのレポート」をイメージしたお祝い動画を作ってくれたりする鬼才)と2人で、上野の東京国立博物館で開催されている「特別展 やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」を鑑賞してきました。
高い評判に違わず、じっくり観ると3時間近くかかる非常に充実した展示内容。源氏物語絵巻や鳥獣戯画といった主役級も良かったですが、全体に絵巻物や草子の類が充実しており、美術的観点にとどまらず、ストーリー性を含んだあらゆる表現とじっくり向き合えるのも魅力的でした。
展のイメージ画像からは風雅な印象を強く受けると思いますが、けっこう強烈な作品も多かったです。その代表格の一つが、様々な病や奇形などを描写した「病草子」。
例えばこの一節のタイトルは「肥満の女」。ピカソの「泣く女」、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」と並ぶ「世界三大〝そのまんまの女〟」に、私がたった今認定しました。
「肥満の女」は重要文化財なのですが、その隣に展示されていた国宝が「二形(ふたなり)の男」。ちょっと、そこの変な事考えた人!…あなたの想像通りの絵です(笑)※画像は自主規制
この2つが、どういう基準で重要文化財と国宝に別れたのかにも興味がありますが、今回の展示では、他のものにはついている説明文が「二形の男」にだけ無く、家族でTVを観ている時にアダルトな映像が流れて皆黙った時のような気まずさが漂ってしまいます。
とにかく、もう会期も少ないですがこの企画展はとてもオススメ。たっぷり楽しむと同時に、個人的にはすでにGoサインの出ている「現代の〝草子〟に関するプロジェクト」へのヒントも大量に仕入れる事ができました。
そう、あなたの想像通り(「ふたなり」の方じゃないよ!)の「あの草子」に関係する企画です。
公開は来年ですが、ぜひ首を長くして続報をお待ちください!